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補聴器と認知症

先日、母の補聴器の調整に行ってきました。

 

認知症が少しずつ進んでいるので、

検査室でスタッフとふたりになった母が

言われた指示が理解できているのかなぁとか、

その指示通りに反応しているのかなぁとか。

 

心配でしたが、残存能力を信じて待っていました。

 

 

検査を終えると、カウンターのところで、

補聴器をパソコンにつないで音域や音量を調整。

私も母の横に付き添い、見守っていました。

 

「音が聞こえている間、手を挙げててくださいね」

と言われた母。

 

意外にも手の動きがキビキビしていて、

ちょっと驚きました。

と同時に、昔の母がそこにいるような感じがしました。

 

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軽度認知障害と老化による難聴がかさなると

認知症が着実に進んでいくようです。

 

聞こえないから、聞かない。

聞かないから、交流できない。孤独になる。

 

内にこもって、あるいはめんどうくさくなって、

コミュニケーションを取らない。取れない。

 

まわりの人も、どうせ声が届かないからと、

話しかけるのを諦めたりします。

 

でも、正しい声がけをすればちゃんと通じますし、

通じれば、言葉のキャッチボールができます。

 

頭が働き、行動範囲がキープできれば、

認知症の進み方を少しでも

スピードダウンさせることができるはずです。

 

で、その正しい声がけとは。

 

目を見て(相手に自分の口元を

見てもらえる位置で)、

ゆっくり、

単語+助詞で区切って、

やや低いトーンで。

これがポイントです。

 

耳元に近づき過ぎないようにします。

とくに補聴器をつけている人には

苦痛を与えてしまいます。

 

たまに、

高齢者に対して、

早口で、

高くて大き過ぎる声で、

まくしたてるように話しかけている人を

見かけることがありますが、

 

あれでは通じていないだろうなぁと思います。

 

通じないと、ますます話し手は頑張ってしまい、

声のトーンが高く、大きくなったりします。

 

負のスパイラル。

 

コツを/つかんで/ゆっくり/ていねいに/

話しかけて/みて/くださいね。

 

 

 

それから、別々に暮らしている親ごさんに

補聴器を誂えてあげた場合、

ご本人が付けたり外したりできるか、

ちゃんと確認してください。

 

私の場合、てっきり母が毎日つけているものだと

思っていたら、

 

付け方のコツをつかめず、

まったく使わずにいたことが発覚。

 

同居してからは、付けるのも外すのも、

私の担当でした。

 

耳の穴の形に合わせて作ったものは、

スナップを効かせるようにして入れる必要があり、

けっこう難しいものなんですね。

 

耳が遠くなった母にも、

できる限りよいコミュニケーションが

とれる状態を保ち、

孤独を感じないで

暮らしてもらえればいいなと思います。